HOME > コラム > アーカイブ > 2017年4月

コラム 2017年4月

ヘルニアの症状と原因、予防対策

ヘルニアとは

ヘルニアとは椎間板ヘルニアと言いその椎間板の中に髄核と言うゲル状の組織があり,その髄核をドーナツ状に取り囲んでいるのが線椎輪ですが,例えば椎間板をおまんじゅうに見立てて説明しますと,おまんじゅうの皮が破れて中のあんこが飛び出して来た状態に近いです。


症状

髄核は20代前後までは極めて弾力性に富むがそれ以降になると低下し,それに伴いアクソーバーの機能も低下してしまいます。 すると椎間板(線椎輪)が負荷に耐えきれず損傷してしまい,突出した髄核が神経を圧迫する事により腰の痛みや下肢の痺れ,臀部から大腿筋外側,ふくらはぎ外側にかけての疼痛,痺れなどがおきます。


原因

発症原因としては,姿勢や動作などの環境要因,加齢による椎間板のクッション(アクソーバー)の低下などが考えられます。 椎間板には座った姿勢,前屈みになるといった姿勢や動作でも体重の2.5倍程の圧力がかかると言われていて,こうした事の繰り返しなどで線椎輪が破れて髄核が突出し椎間板ヘルニアになると考えられます。 因みに,坐骨神経痛も原理は同じです。


ヘルニアを予防する為の対策|姿勢

日常生活で正しい姿勢を意識して生活する事が大切です。 人それぞれ色々な姿勢をしていますが,その人の姿勢で,首に負担がかかっていたり,背中に負担がかかっていたり,腰に負担がかかっていたりと,負担がかかっている場所は違っても,生理的湾曲(S字カーブ)が崩れると重力の分散が上手くいかずに負担がかかる場所と余りかからない場所が出てきます。 生理的湾曲がある事でクッションの役割をしていますが姿勢が崩れるとクッションの役割が弱くなるので,筋肉の負担がかかる場所とかからない場所が出て来ます。 そしてもう一つのクッションの役割をしているのが椎間板なのですが,その重力や衝撃を分散出来なくなって来ると線椎輪が破れて髄核が突出してしまいます。(神経に触れて痛みや痺れが出る) そうならない為にも前屈みの姿勢をなるべくしない様に心がけると良いです。


ヘルニアを予防する為の対策|筋肉

姿勢に加えて大切なのは背骨を支える筋肉をしっかりつける事です。 腰痛になられた方でコルセットを巻いたら痛みが和らいだと言う方がいらっしゃると思いますが筋肉は天然のコルセットとして働いていますので,腹筋,背筋など鍛えることによって予防にもなりますし,ヘルニアになってしまった方も髄核が突出するのを防いでくれるのでとても効果的です。 逆にコルセットに頼り過ぎてしまいますと筋肉が衰えて行くので,頼り過ぎるのも良いとは言えませんので,上手く活用する事をお薦めします。

1

« 2017年3月 | メインページ | アーカイブ | 2017年5月 »

このページのトップへ